<月刊AMI>2010年2月号 Vol.103 ■△▽●○□


1.「キクの4段階」

今回は、コミュニケーション法について考えたいと思います。
右掲は、以前にも「3つのキク」という事で書いていましたので、覚えておられる方もいらっしゃると思いますが、
さらに「効く」が加わって「4つのキク」になっています。
「4つのキク」は、コミュニケーションを円滑にする為に重要な事柄なので、再度、取り上げました。

 まず、「聞く」という状態があります。
この状態では、漠然として聞いているので頭に入り難いのです。
よく、上司に叱られる場合に、「お前、聞いてんのか?」と怒鳴られる光景が目に浮かびますが、まさに、この状態なのです。
相手が何を言おうとしているのかに関心がない状態・・これでは、馬耳東風の状態に終るのも仕方がないのです。

 次の「聴く」は、例えば、〇〇の音楽を聴くという風に〇〇という関心事があるので、その分、耳に入りやすくなるのです。
確かに、自分に関心がない話では、耳に入り難いのです。

 そこで、重要になるのは「訊く」という事なのです。
文字通り「言って、聴く」のです。コミュニケーションは、必ず、相手がいるのです。
相手の「関心事」を聞き出す事がコミュニケーションの土俵づくりの第一歩なのです。
その為に、相手に「〇〇なのですね?」という風に、相槌や確認・質問などを投げかけるのです。
自分と相手が同じ「土俵」で会話しており、齟齬がないことを確認するのです。
この確認の「投げかけ」が重要なのです。

 カウンセリングなどで「積極的傾聴法」というものがありますが、これも同じなのです。
まず、相手の言いたいことを受け止めるために、「なるほど、〇〇さんは、〇〇〇なのですね?」と確認の言葉を返すのです。
この受け止めるという行為で、相手がより「心」をオープンにするようになるのです。
この段階が「効く」という事なのです。
重要なポイントなのですが、多くの場合、特に、身近な関係の場合、この「受け止める」ことが出来ないで、立場で対応するケースが多くなるのです。
実は、私もこの傾向があるので反省しているのです。

 コミュニケーションは、双方に貴重な時間を費やすという犠牲が伴いますので、前向きに成果に繋がるような会話が重要なのです。
ところが、聞く側が何も準備していない場合、「雑談」の延長線が延々と続く結果に終りかねないのです。これでは、時間の浪費に過ぎないので、自分の要件や関心を事前に整理しておく事が重要なのです。
この整理、すなわち、段取りが出来ていると「〇〇は、今、どんな状況ですか?」と具体的に「〇〇」に絞り込めるので、仮に、関心が薄い場合でも、用意してきたカタログなどの資料を出して、さらに、引き込む事が可能になるのです。

 ところが、段取りが悪いと、このカタログなどをすぐに出せないのです。
漫然と訪問する場合、アプローチ・ブックを持参するのが精一杯で、雑談の中で浮かんで来た話に対して咄嗟の展開に対応できないのです。
「探す」という行為は、時間をムダにするので、相手には印象が悪いのです。
さらに、最悪な場合、演出力がないので、舞い上がってしまって余計に時間がかかるのです。
「ああそうだ、お客様にピッタリの物があるんですよ」と相手の関心を引く言葉が出ているのといないのでは大きく違うのです。
この辺を身につけたいと思います。


2。「さいごに」

政治の世界は、「ママから金」の首相、「コンクリートから金」の幹事長という事で大寒波が襲っています。
大相撲も大関の千代大海関が大関在位65場所の記録を残して引退し、魁皇関も幕内通算勝利記録、同在位99場所となり、在位100場所の記録で引退しそうな感じです。
さらに、琴光喜関もおかしいので、名古屋場所あたりでは、横綱・大関に日本人力士が不在ということも危惧される状況です。
こんな中、貴乃花親方が理事に立候補して波紋を投げかけています。
戦後65年がたち、何もかも新しい体制に変革が求められる時代になった感じがします。
変革という事が身近な感じがします。



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