<月刊AMI>2013年8月号 Vol.145 ■△▽●○□


1.「リミット・ブレイク」

 右掲は、リミット・ゲージと呼ばれるもので、ゲーム・ファンの方ならよくご存じと思います。
できれば、このゲーム・ファンの方に解説して頂くのがよいかと思いますが、浅学ながら息子から聞いた概略をご説明します。
元来、FF7(ファイナル・ファンタジー7)から登場した機能という事のようです。
敵からの攻撃を受け続けて、ある一定を超えると反撃の超武器が出来て反転攻勢に転じるという仕掛けのようです。

 この超武器を得て場面を転換するという意味で「リミット・ブレイク」がゲームから離れてセラピー(心理療法)の世界でもリミットブレイクマスター(LBM)となって若い方々を中心として密かにブームになっているとの事です。
心理療法ですから、敵からの攻撃は「妨げとなっている現象」であり、超反撃の武器は「気づき」という構図になっているのです。
真因というのですが「妨げとなっている現象」となっている原因はたくさんあるのです、その中から、本当の原因をつかみだす事で「気づき」を起こし、その後の行動パターンが変われば「人生」が変わっていくという流れになるのです。

 私は、ゲームかセラピーかと問われれば、「ゲーム」と答えます。
現実的に、人生が変わる瞬間は「壁」を突破した時にあると体験的にも確信しているからです。
何度も何度も苦しんだ後に解決した時の「大感激」は計り知れないものがあります。
私は、サラリーマン時代に、発展期のオフコン・システム開発をしていたのですが、一頭最初は、旧システムからの移行という時に「リミット・ブレイク」を経験しました。
昭和50年の頃ですから「古っ!」なのですが、それまでは、磁気元帳と紙テープという組合せのシステムだったですが、磁気ディスクとディスケットという組合せに変わった時だったのです。
概略は、新車販売の原価統計では原価データをソート(番号順に並べ)して磁気元帳とマッチングさせて原価金額を累計していたのです。

 まだ入社3年目だった私は、ともかく、この形式をそのまま移行する方針でシステムづくりをしたのです。
ところが、RPGUという言語を使っていたのですが、マッチングした結果は、どうもデータと新車マスターと番号のズレを起しているのです。
4月の販売統計からスタートしたので、5月の初めにバッチ処理をするのですが、幾ら考えても原因が分らず、毎晩のように、信濃橋にあるIBMに行き、担当のSEさんに聞いたのです。何人もの方に聞いたので、当時のSEさんの中では有名になった位でした。

 しかし、ゴールデンウイーク中も頑張ったのですが、とうとう原因が分らず、とりあえず経理課に販売統計表(新車部門の損益表)を提出したのです。
宮尾課長に提出した後、ホッとしたのか、次の瞬間、パッと閃いて「なんや、磁気ディスクの特長を活かせて、データでマスターに直接更新(呼び出して書き換える)したら、ええ〜んや!」と気づいたのです。
本当に、真剣に悩んでいた時には、こんな初歩的な事が思いつかなかったのです。(この事は、IBMのSEさん達も同じだったのです・・)思い込みの怖さを初めて経験したのです。

 「リミット・ブレイク」は、この体験からも分るように、大きな「壁」を突破した途端に起こったのです。ゲームでは攻撃を何度も受けるのと同じなのです。
人生でも同じと思います。何度も大きな壁、例えば、ビッグ・ユーザーを開拓するのも同じと思います。
よく「一皮むける」と言いますが、壁を突破すると「人」が変わります。
ぜひ、「壁」(苦しみ)から逃げずに自分を磨いてください。
きっと、「リミット・ブレイク」の瞬間が来ると確信します。


2.最後に
 私は、先月11日に64才になりましたが、「リミット・ブレイク」をマイブームにしています。
確かに、新しいことへの対応力を衰えて来ていますので、なかなか、手を付けようとしなくなりました。
こんな時に「リミット・ブレイクや!」と心で騒いでアクションするようにしています。
上杉鷹山公の有名な「為せばなる・・」の「為す」は行動を起すことを意味しているように、何事もアクションすれば、何らかの道が拓けて来るものです。
「リミット・ブレイクや!」でチャレンジして行きます。


月刊AMIトップへ