<月刊AMI>2004年2月号 Vol.32 ■△▽●○□

1.最近感じること・・「変革」を楽しむ


あるお客様で、タナベ経営さんの「変革」という訓に出会いました。それには、「自分を変え、やり方を変え、リズムを変えよう」とありました。

小生は、「やり方」を変えることによって、「自分」や「リズム」が変わるのだと理解しています。この「やり方」を変えるには、多少なりとも「投資」が出てくるのが「ほんもの」だと考えています。

身近な例では、「掃除」がありますが、一生懸命に汗を流す姿には感動するものがありますが、やっている人は結構大変です。「改善」とは苦痛から抜け出したいという思いがあって生まれるものだと思います。方法の変更でスタートしても最後は「道具」に行き着くものと思います。

「道具」への要求が出始めてこそ「真」の改善だと考えています。このように「改善」は演繹法的な要素が大きいものですが、「変革」は延長線上で考えるのではなく、「あるべき姿」の変更から始まるものですから、「改善」よりも「投資」のウエートが高まるものと思います。ちょっとの投資で出来る「変革」を楽しみたいですね。

2.ちょっと役に立つヒント!・・「一番化法」について

船井さんの「時流適応・力相応・一番主義」という言葉があります。ゴロがよくて、しかも内容もピッタリなものですね。始めの2つ「時流適応」「力相応」という部分は、理解しやすい面があると思いますが、「一番主義」は、理解できても、どのように実践するのか難しい面があります。精神論ではなくて、実際に「一番」という評価・実績をあげる必要がある訳です。

色んな「やり方」がありますが、その中に、ひとつの解として「一番化法」というものがあります。その重要なコンセプトは「包込み戦略」という「弱者いじめ」の戦術展開です。決して自分より強い者に仕掛けるのではなく、自分より弱い者を徹底的にいじめるという手法です。

このようにして、自分より弱い者をいじめてシェアを高めて「体力」を強化します。そして、十分に「体力」がついた時に「逆の包込み戦略」で、1アイテム毎にNo.1化のポイントを洗い出して「〇〇なら△△!」という評判を意図して作ることであります。「ブランディング」という手法で「口コミ」を引き起こすのです。そして、順次「総合化」へ向かう訳です。

しかし、小生のように新しく創業する場合は、最初から「逆の包込み戦略」しかないのです。経営コンサルタント業ですから、銀行系のシンクタンク、船井さんタナベさんなどのような独立系のコンサルファーム、中小企業診断士などの公的な援助をもらいやすい人など色んな競争相手がいる訳です。

小生の「逆の包込み戦略」は、中小・中堅のメーカー・卸売り業という業態に絞り込んで「Fax」という100%普及したメディアの活用という「スキマ」に対して「Faxちらし・3段活用マーケティング」で参入した訳です。まだまだ、道半ばですが、「スキマ」だけに1番になりやすいのは事実です。

皆さんの「一番化法」は如何でしょうか。個人においても「一番化」は重要なポイントであります。「資格」が流行しています。それも重要なポイントですが、それは「絶対」ではありません。「体験」に裏打ちされた「技術」などは一朝一夕にはできないので、「技術」を磨き上げるもの一つかも知れません。考えて見てください。

3.さいごに・・「進化」について

あるお客様が「宇宙は、進化し続ける者に味方する」という話をされました。また、「進化」とはやり続ける中で「学習」し、その中から「変革」を見つけて行く事だと教わりました。誰もが「学習」しているのですが、それを「身につける」というものではなく、そのまま惰性で流しているのが実態のように思います。「気付き」とは、心に思った事を実行してこそ本当の「気付き」なのだという事です。結果に責任を負う自覚があれば「行動」はとれるものです。

行動に移せない理由の大半は、無責任にあります。「進化」は「行動」から生まれるものであり、「行動」は結果に責任を負うことから生じるものと思います。如何でしょうか。
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